縁廻る企画

出会ったひと、お話ししたこと、感じたこと、その記録。

第1回 2/2 すてきなおんなのこ

shubonbon.hatenablog.jp の続きです。 

 

【もくじ】

 

▼自分を分析できるということ

 

話しているうち、ハ子ちゃんは、自分のことをよく分かっているし、かつ自分を分析するのがうまいと思った。
まず、この時こう思っていたとか、こう言われてうれしかった、というように、自分のきもちをちゃんと言葉にできる。それに、私はこれができる、でもここがダメだ、これはちょっと後ろめたい、というように、自分を客観的に見てもいる。

これは意外にむずかしいことだ。

 

ハ子ちゃんは度々、自分にはあまり自信がないと言った。

みためも可愛いしなかみも良い子なのに、どうして?と聞いてみると、本当の私はネガティブだし、八方美人だし…と言う。

 

ハ子ちゃんに限らず、「本当の私=実はダメな部分」をわかっているひと(本当はネガティブなんです、本当は人見知りなんです、本当は怒りっぽいんです…等)ほど、自信がなさそうにしているように思う。自分の弱みをわかっているからこそ、自己評価を下げてしまうのだろう。でも、「本当の私」をちゃんとわかっているということは、むしろ自信をもつべき、素晴らしいことだ。

 

だって出来ないところが分からないと、傾向も対策もできない。ダメなところのない人間なんていないのだから、ダメな部分があることはダメじゃない。一番ダメなのは、自分のダメさに気がつかないことだ。

 

 

▼素直なおんなのこ

 

ハ子ちゃんはとても素直だとも思った。

素直なおんなのこは最強に可愛い。

 

ハ子ちゃんには彼氏がいるのだが、その彼氏は、ハ子ちゃんを友達や親に紹介してくれないらしく、ハ子ちゃんは悩んでいる。 そんなときはMERY(女子向け情報まとめアプリ)でいっぱい調べるのだそうだ。「ナゼ紹介してくれないの?彼のキモチは?」みたいな記事を見まくっているらしい。そういうの、可愛いと思う。可愛いと思うなあ。もしわたしが彼氏の立場だったら、自分のためにそんなに調べてくれたらうれしい。

 

また、その彼とはもうすぐ2年記念日で、そういう話をしているとき「きっとすぐ3年記念日も4年記念日も来ちゃうよ」と言われたのがとてもうれしかった、という話をとてもうれしそうにしていて、すごく可愛かった。それ、彼氏にはうれしいって言ったの?と聞くと、恥ずかしくて言ってない、と言う。そういうのも可愛いと思うな。笑

 

ハ子ちゃんは、まっすぐに、悩んだり、恋したり、頑張ったり、笑ったりしている、等身大の、19歳のおんなのこだなあ、と思った。

わたしも同じように、悩んだり、恋したり、頑張ったり、笑ったりしている、歳はひとつ上だけど、ふつうの20歳だ。みんなそうなんだ、と思った。いい意味で、みんな同じように、それぞれ一生懸命生きているんだよね、と思った。ハ子ちゃんも、ほかの友達も、画面の向こうのひとたちもみんな、勝手になんだけど、同じ時代に生きている、同志のように思っています。

 

お互い頑張って生きていきましょう。

ハ子ちゃん、ありがとうございました。

第1回 1/2 女子校と友情

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2016/07/11

横浜にて、ハ子ちゃんとお会いしてきました。

ハ子ちゃんは学生・19歳・女性。
たくさんガールズトークをしてきました。

 

【もくじ】

 

▼女子校のおんなのこ、共学のおんなのこ

 

ハ子ちゃんは、中高一貫の女子校を経て、今も女子大に通うおんなのこ。女子校生活は8年目になる。女子校……ずっと共学だったわたしには、まるで想像のつかない世界だ。


「女子校って、ドロドロしてるって思われがちだけど、意外とみんなサバサバしているんですよ」とハ子ちゃんは言う。「たしかに中学生のときは、多少のドロドロはあったと思う。だけど高校生にもなると、みんな大人になるっていうか、落ち着いてくるんです。私の学校がそうだっただけかもしれないけど」

 

ハ子ちゃんは、むしろ(一部の)共学のおんなのこたちの方が、ネチネチしているんじゃないかと思うときがある、と言う。それはわたしもそう思う。

 

冷静に考えてみると、「女子のドロドロ」って、だいたいは男子が原因だ。あの子はちやほやされているとか、あの子が私の彼氏をとったとか、あの子は男の前でだけいい子ぶってるとか、あの子は彼氏が出来てからというもの付き合いが悪いとか……とかく男子が絡むと、すぐにややこしくなるのが女子という生き物だ。

 

でもそれはたぶん自然なことで、なぜなら人間だってやっぱり動物なわけで、異性に好かれようとすることは、本能に基づいた生存戦略なのだ。女は男に好かれたいし、ときには男をめぐって、戦わねばならないのだ(!)

 

だから共学のおんなのこは、たとえ友達であっても、どこか敵視し合っている節がある(これはわたしの実感として、そう思う)。たぶん、教室という、同じ土俵のうえで戦っているからだ。

一方、女子校のおんなのこ同士には、そういう「ライバル」感がないというか、素直に「友達」という感じがする(これはわたしの想像だ)。男をめぐって争わずに済む、それはひとつの安心で、居心地のいい場所であることにはまちがいないと思う。

 

 

▼友達でいてくれるのは、あたりまえじゃない 


高校時代の友達の話をする時、ハ子ちゃんはすごく楽しそうだった。みんなで撮ったという写真も見せてくれた。どの子もすごく楽しそうな顔をしていて、仲の良さが伝わってきた。

 

「本当の私は、すごくわがままで、ネガティブで……だけど、そういうのは良くないと思って、ふだんは隠しているんです。八方美人なんですよ。でも、高校時代の友達には、八方美人もばれてて(笑)、だめな部分も知られてて。それでも友達でいてくれるんだって思うと、なんか、感動するんです」

 

そういう友情は、ほんものだよね。

彼女のすごいところは、友達に「自分のだめなところを知られている」ことを、自分で知っているところだ。

わたしたちはだれでも、だれかに許されながら生きている。それは、ぼんやり生きているとついつい忘れてしまいがちなことだけれど、本当はいつも心に留めておかねばならないことで、感謝しなければならないことだ。当たり前に享受していたらいけないな。 ちゃんと感謝して、大切にしなくちゃ。

感動する、という言葉に、はっとさせられました。だれかと友達になるのだって、本当は奇跡みたいなことだったな、と思う。

 

shubonbon.hatenablog.jp に続きます。

第0回 ごはんが食べたいから

 

2016/07/02

 

都内某所にて、sakecyadukeさんとお会いしてきました。sakecyadukeさんは院生・20代・女性。

 

恋愛の話をしてくれませんか、とお願いしたら、彼氏さんとの馴れ初めを教えてくれた。

 

彼氏さんとは、大学が同じなので知り合ったという。ある日、ちょっとしたきっかけからごはんに誘われて、そこから仲良くなった。

 

「彼はちょっとふしぎなひとで、向こうから誘われたけれど、下心のない感じがしたんです。あ、このひと、ただ自分がごはん食べたいから誘ってるんだろうなって。そういうオーラがあった。だからこっちも気楽だったし、はじめは恋愛対象として見ていなかったんです」

 

ごはんを食べたいから誘ってる、というところが、なんともいいと思った。世の中には、ちっともごはんを食べたいわけではないのに、ごはんに誘う男がごまんといる。よく考えてみたらおかしな話だ。

 

この彼は、異性として見る以前に、ひとりの人間として、彼女を見ていたのだろう。それはとても大切なことに思える。ときめかなければ付き合えないけれど、ときめきだけでは続かないもの。

 

ふたりの付き合いは、ごくスローなペースで展開した。月に1、2度のごはんを、半年ほど続けた。ついに彼から告白されたけれど、その場ではびっくりして「困る」と言ってしまった。

 

「考えるって言っちゃったんです。それで、1ヶ月後に返事をして」

「1ヶ月も考えていたんですか!笑」

「はい!その間にもごはんに行って。笑」

「そのとき、彼は?」

「ぜんぜんふつうでした」

 

話を聞いているだけで、彼氏さんの優しさ・穏やかさがつたわってくるようだった。どうして付き合うことに決めたのかと訊くと、彼女は「彼といると楽しいし、好きなものが似ているんです」と言う。

 

「お互い、猫が好きで。あと、彼はピアノがひけるんですけど、わたしもすきで。クラシック音楽も聴くんですけど、わたしもすきで。彼は、けっこう自分から『ここに行こうよ』って提案してくるんですけど、それが、わたしが行きたいところと同じなんです。示し合わせたわけでもないのに。あっ、それ、いいなって思うんですよ」

「どんなところ?」

「温泉とか、水族館とか、滝とか」

「滝!笑」

「本当に、いろいろ。笑 突然、『山の方まで行かない?車に乗って』とかいうんですよ。笑」

 

にこにこと話す彼女はとても楽しそうで、ふたりは波長が合っているんだろうな、と思った。お互いがごく自然体で、そのもともとの自分の姿が、相手の姿にぴったりはまっている。たぶん、パズルみたいに。余談ですが、彼女の話を聞いて、わたしは吉本ばななの「西日」という短編を思い出しました。

企画概要


6次の隔たりを越えよう!【夏の “縁廻る” 企画】とは

6次の隔たり…友達の友達を伝っていって、5人を仲介すれば6人目には世界中の誰とでも会えるという理論。

友達の友達と友達になって、そのまた友達と友達になって…を繰り返せば、もしかしたら、一生出会うはずのなかった人に会えるかも?


もっといろんなひとに会って、いろんなひととおしゃべりしてみたい!というきもちから、この企画を考えました。わらしべ長者みたいな、テレフォンショッキングみたいな。好奇心だけでできています。


〈企画条件〉

・お会いした方にはお礼としてコーヒーor紅茶を一杯ごちそうする。

・お会いした方にはいろいろインタビュー、その方のことをよく知る。

・お伺いしたお話、感じたことを自分なりの言葉でまとめる。

・そんな、なんちゃってインタビュー記事をここで公開!