読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

縁廻る企画

出会ったひと、お話ししたこと、感じたこと、その記録。

第5回 色で捉える



2016/08/01

むむむちゃんとお会いしてきました。
むむむちゃんは、学生・10代・女性。
この企画で3人目(!)の美大生さんです。でもさすが美術系は個性的というか(笑)、前のおふたりとはまた違った、面白いお話をたくさん聞かせてくれました。



【もくじ】




▼「むむむ」について


かいじゅう(以下、か):まずは簡単に自己紹介をお願いします。

むむむ(以下、む)「むむむです。美術系の大学に通っています」

か:なんで「むむむ」なの!?笑

む「ツイッターを始めるときに、名前を何にしようって考えてて…考えてるときって、ムムム、じゃないですか。笑 だからむむむになりました」

か:(笑)むむむちゃんは、なぜ美大に進んだんですか?

む「小学校から高校までずっと、私立の女子校に通っていたんです。親や担任には美大に行けば?って言われていたんですけど、受験が怖くて…。でも、いざやってみると楽しかったですね。美大の学科は簡単だし、絵を描くのは好きなので苦になりませんでした

か:すごい!わたしのまわりで美大受験していた子は、みんなけっこう苦しそうに絵を描いていたな…。やっぱり何事も、楽しんで取り組めるひとは成功しますよね。

か:ちなみに、絵を描くのはいつから好きだったんですか?

む「私、小学校受験をしたんですけど、『あなたがいつも遊んでいることを絵にしてください』っていう課題があったんですね。そのとき親に『絵描いてる絵描いちゃだめだよ』って言われたのを覚えています。笑 だから、幼稚園の頃にはもう好きだったと思いますね」

か:やっぱり、絵や工作が好きな人って、小さいころからずっと好きですね。(第3回を参照)

▼女子校とすいかわり


か:ちなみに女子校出身の子も3人目なのですが、女子校生活はどうでしたか?

む「楽でした!恋愛系のいざこざがないし、やりたいことをやれるし…たとえばキャンプにすいかを持ってくる子がいたり、水鉄砲もってくる子がいたり(笑)みんなですいかわりしました

か:楽しそう!いじめとかなかったですか?

む「あんまりなかったです。無視とか、ちょっとハブられるとはあったかもしれないけど…そんな激しいいじめはないです。たぶんみんな、それ(いじめ)をしたら自分がどうなっちゃうか、わかっていたんじゃないかな。ちっちゃい頃はそういうこともありましたけど、中・高に入ってからは全然」

か:女の子は精神年齢が高いですもんね。協調性というか、波風を立てないようにしようという意識はたしかに男子よりあるかもしれない。良くも悪くも、とりあえず仲良いフリをしておくのもじょうずだしね。笑

か:わたし、ずっと「女子校=いじめヤバそう」ってイメージがあったんですけど、これはそろそろ改めないとですね(第1回第3回を参照)。

む「中学から外部進学の子が入ってくると、派閥争いが起きたりしましたけどね。笑」

か:やっぱり怖いかも。笑

▼たい焼きと告白


か:ところで、小学校から女子校だと、男子と全く関わりなく育ちますよね。

む「そうなんですよ!男子はもうよくわからないです。笑バイト先の男の子とか、どうしゃべっていいかわからないですね。女子だと思って話しかけてます…!」

か:(笑)ちなみに彼氏さんがいるそうですが、そんな状態からどうして付き合うに至ったんですか?笑

む「うーん、話しやすかったし、ノリがいっしょなんですよ。雰囲気が女子に近いんです。かわいいスタンプにくいついてきたり(笑)喋り方もふわふわしてて、ちょっと犬みたいな感じもあります」

か:可愛い系男子!いいですな。

む「むこうが、たい焼きが好きなんですけど、一緒にたい焼きを食べに行って、その帰りに告白したんですよ。笑

か:たい焼きってところがまた可愛いね。笑

む「最近は忙しくてあまり会えないんですけど、ラインはずっとしてて。使ってくる顔文字とかも可愛いんですよ。ほんと、女の子みたいなんです」

か:女の子っぽいからこそとっつきやすかったのかもしれないですね。

▼美術館が苦手な美大生、絵を描くのが嫌いな美大


む「私、美術館は苦手なんです。どこを見れば良いかわからないし、みんながじっと見てても、私は素通りしちゃいますね」

か:え!意外!美大生だからって美術館が好きなわけじゃないんですね。

む「そうなんですよ!苦手な人もいるんです(笑)でも、ある時『美術館をしっかり見てまわるのが難しかったら、ぱっと見たときにいいなって思ったものを見ていればいいんだよ』と人に言われてからは、少し気が楽になりましたね」

か:それがいいよね。わたしは美術館好きだけれど、グッときたの以外はけっこう流し見ですね。

む「逆に、私の彼氏は、絵を見るのは好きだけれど、描くのは嫌いなんです。3時間が限界らしくて(笑)それ以降はとつぜん、歩き出すんですよ!教室のまわりを、こう、ぐるぐると。はじめは周りもぎょっとしてたんですけど、いつもそうなのでみんな気にしなくなりましたね」

か:なんと!美大生だからって、絵を描くのが好きなわけでもないんですね。

む「そうなんです。笑 でも、絵を描くの、嫌いなのにうまいんですよ」

か:天才型なんですな……。

▼色へのこだわり


か:ところで、わたしむむむちゃんのtumblrのヘッダーが好きなんですよ。


△これがむむむちゃんのヘッダーに使われていた画像。プールなんだそうです。色がキレイ!

む「あ、あれ、ちょっと編集してるんですよ。ほんとうはもっと暗くて濁った色だったんですけど、彩度をあげてます」

か:!そうだったんですか。わたし、結構アイコンとかヘッダーがキレイという理由でフォローするので、だからこの企画に来てくれる子も美大生が多いのかも…?そういう些細なこだわりって大事ですよね。

む「ちなみに、アイコンのネコも自作のキャラクターなんですよ」


△むむむちゃんが生み出したネコのキャラクター、お友達がぬいぐるみにしてくれたそうです。

か:これもかわいいんですよね。

▼形は言語、色は抽象


か:部活は何かやっていましたか?

む「聖歌隊に入っていました」

か:すごい!聖歌隊のひとって、ほんとに歌うまいですよね。

む「もともと、歌うことは嫌いじゃなかったけど、すごく音痴だったんですよ。練習したので、今はだいぶ直ったんですけど。前は思いきり音を外して、皆からおいって顔されることもありました(笑)私、声がでかいから、外すとすぐバレるんです」

か:それでも恥ずかしがらずに、大きい声で歌えるってすごいことですよ。堂々としてていいね。

む「出したいだけ出してるんです。自分が気持ちいいって思うまで出す。笑」

か:上手く歌うコツはありますか?

む「それが、私ぜんぶ感覚でやっているので、ぜんぜん伝えられないんですよ…。後輩とかにもよく聞かれたんですけど、いつもうまく教えられなくて」

か:感覚派なんですね。笑

む「そうかもしれないです。計画できないし、人と話してるときもいろいろ考えられない。そのとき思ったことをぱっと言ってるというか…なかなか言葉では伝えられないですね。言葉は好きだけど、苦手です」

か:でも、だからこそ、絵が描けるんじゃないかな。うまく言葉にできないことが、絵とか、音楽になると思うんです。

む「絵も、描けるけど、描けないんですよ(笑)一枚の絵が描けないんです。漫画になるか、落書きみたいになっちゃう。練習したので技術はあるんですけど、自由に、なんでもいいから描いてっていうのは難しいですね。あ、でも、色だけで埋めろっていうのはできます

か:色!

む「色で大体のことを覚えているので、形では描けないんですよ。洋服も形が覚えられなくて

か:それって本当に感覚派ですね。形って、とっても言語的じゃないですか?線とか、点とかって。記号的というか。色は抽象的ですよね。言語的なものより、抽象的なもののほうが得意なんですね。

む「そうだと思います。同じ言葉でも、小説は書けるけど、批評は書けない(笑)」

か:作詞とか向いてるんじゃないかな。笑

▼感覚的に生きるということ(総括に代えて)


感覚的に生きるには、もちろん感覚をするどくしていなければならないんだと思います。むむむちゃんはとても豊かに、いろいろなことを感じとりながら生きているんだなということが伝わってきました。しかもただ感じとるだけではなく、あ、これ、いいな!と思ったことに、えい!と飛び込む行動力を持っているのがすごい。これは自分の感覚を信じていないとできないことだし、ごちゃごちゃ理由を探して言い訳しないところもいいですね。いいアーティストになりそうです。わたしはかなり理屈っぽいので(笑)、こうやって感覚的なひととお話しするのはいい刺激になりました。