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縁廻る企画

出会ったひと、お話ししたこと、感じたこと、その記録。

第6回 感動のなかではたらく

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2016/08/03 

 

あやさんとお会いしてきました。

あやさんは、幼稚園教諭・20代・女性。

明るく元気なお姉さんで、"楽しい"という仕事のことや、ご自身の持つポジティブな価値観について、興味深いお話をたくさん聞かせてくれました。

 

【もくじ】

 

▼社会人になるのは怖くない!

 

かいじゅう(以下、か):まずは簡単に自己紹介をお願いします。

 

あやさん(以下、あ)「あやです。幼稚園の先生をしています」

 

か:あやさんはなぜ幼稚園の先生になられたんですか?

 

あ「小学生くらいから、自分より小さい子が好きだったんです。幼稚園の先生も好きだったし……それで、そういう資格が取れる大学に行こうかなって。大学では、幼稚園教諭と保育士の資格を取りました。実習も楽しかったな(笑)」

 

か:仕事が楽しいっていいことですね。きっと天職なんですね……!

 

あ「でも、はじめはほかの仕事もいいなって思ってたんですよ。音楽が好きだからレコード会社とか……あとは、ふつうのOLさんにも憧れてました。丸の内の交差点で、お財布を持ってランチに向かう、とか、そういう生活がしてみたかった(笑)かっこいいですよね」

 

か:あ、なんかわかります(笑)なぜ、そこから「先生」に決めたんですか?

 

あ「うーん、自分でやってて、いちばん楽しいのは先生だと思ったんですね。仕事は、思っていたよりずっと楽しい。同期ともすごく仲がいいんです。わたし、"同僚"って、大学の友達みたいに仲良くなれないのかな、って思ってたんだけど、全然そんなことなくて。一緒に旅行に行ったり、土日も遊んだりするんです。だから楽しいのかな(笑)」

 

か:わたしは、いま就活を前にして社会に怯えているんですけど(笑)そういう楽しい職場もあるんだって思うと元気が出ますね……!

 

あ「ぜんぜん怖がることない!社会人って、楽しいよ!学生も楽しかったけど、なによりお金があるから、余裕が出るの。だからこそ、休みはあんまりないけど、そこで思いっきり遊べると思う。学生と違って、ひょいっと新幹線にも乗れるし、弾丸旅行だって行けちゃうよ!」

 

か:なるほど……!休みが少なくなるのは嫌だなあってばかり思っていたけど、そういう考え方もあるんですね。ちょっと元気出てきました(笑)

 

▼感動のなかではたらく

 

か:「仕事が楽しい」と仰っていましたが、"幼稚園の先生"というお仕事には、具体的にはどういう楽しさがありますか?

 

あ「子どもって、1年でめちゃめちゃ成長するんですよ。入園したてのころは一日中泣いてた子が、毎日にこにこして過ごせるようになったり……そういう成長をずっと見ていられるのは、本当にすごいことだと思うな」

 

か:子どもの成長は見ていて面白いですよね。できることが増えると、こっちもうれしい。

 

あ「そう。毎日ね、感動することがいっぱいあるの。仕事中に大笑いしたり、めちゃくちゃ泣くほど感動することが起きるんだよ。それがこの仕事の楽しいところだなって思う。子どもだけじゃなくて、同僚とか、親御さんとか、いろんな人との関係があって、そのなかで感動することがいっぱいある。はじめて担任を持った子たちが卒業するのを想像して、いまから泣いたりするの(笑)」

 

か:わあ、それってたしかに、すごいことですね。淡々とこなしていく仕事にはない、面白さですよね。

 

あ「あと、生徒に好かれるのもうれしい!幼稚園の先生ってさ、お父さんとお母さんの次くらいに好きになってもらえるんだよ?!それってすごいよね。でも、こんなふうに好いてくれるのも幼稚園くらいまでなのかな(笑)」 

 

か:小学生にもなってくると、ちょっと生意気になりますもんね(笑)

 

あ「そう、小学生はもう怖い(笑)」

 

▼子ども・子育て新制度?

 

か:逆に、お仕事について大変なことや悩んでいることはありますか?

 

あ「大変なことと言えば、わたしがいま働いているのは幼稚園なんだけれど、"子ども・子育て新制度"っていう制度ができたので、近いうちに"子ども園"に変わってしまうんです」

 

 か:"子ども・子育て新制度"って、なんですか?

 

あ「かんたんに言うと、幼稚園と保育園を一緒にしていこうっていう動きのことかな」

子ども・子育て新制度

www.hatarako.net

 

か:幼稚園から子ども園になると、どんなことが大変なんですか?

 

あ「はじめに話したとおり、わたしは幼稚園で働く資格も保育園で働く資格も持っているんだけど、なんで幼稚園にしたかっていうとね、0歳児とか1歳児の子どもが、あんまり好きじゃないの(笑)」

 

か:えっ、そうなんですか!笑

 

あ「もちろん子どもはみんな可愛いよ!でも、仕事としては苦手なんだよね(笑)わたしは子どもとおしゃべりするのが好きだから、ほら、赤ちゃんって言葉も話せないし、話せたとしても何言ってるかよくわからないでしょう、すぐ"なんだ?なんだ?"ってなっちゃうの(笑)それに赤ちゃんはちょっとしたことがすぐ命の危険につながってしまうから、気を張ってなきゃいけないしね。

だから幼稚園のほうが自分に合ってるな、と思ったの。保育園は0歳児から入れるけど、幼稚園は3歳からだから(笑)」

 

か:なるほど(笑)

 

あ「でも、もし"子ども園"になったら、もちろん0歳児から預かることになるからね……! あとはシフト制になる、とか、勤務形態も変わってくるかな。子どもを預かる時間が幼稚園より長くなるからね」

 

か:いろいろと大変なんですね……。うーん、仕事を選ぶのって難しい。そういうふうに、いちばん希望していたところに就職ができても、あとから問題が起きるってこともあるんですね。なかなか思い通りにいかないなあ。

 

あ「そうだね。幼稚園のままがよかったけど、でも、性格的に転職はできないかなあと思うの。冒険できないから(笑)

だから前向きに捉えてがんばる!お給料も上がるしね!」

 

か:そうやって前向きに考えられるの、あやさんのいいところですよね。

 

あ 「就職すると学生に戻りたいって言うひとは多いけど、わたしはそうは思わないんだ。今が楽しいしね。でも、同業の友達にも、辞めたいってひとはいっぱいいる。幼稚園なんて、どこでも仕事内容はだいたい同じはずなのに、なんでだろうって思う。私が前向きなのかな。笑」

 

か:同じ環境でも、捉え方ひとつでよく思えたりわるく思えたりするのかな。仕事を続けるには、もちろんスキルも大切でしょうけど、そういうモチベーションというか、楽しんでやれる気持ちも必要なんでしょうね。

 

▼郵便屋さんと結婚したい

 

か:ちなみに、彼氏さんはいないんですか?

 

あ「いません!!いまは仕事も遊びも楽しいし、なかなか(笑)でも、今年の目標は彼氏を作ることなんです!」

 

か:口に出すのは大事ですよね!口に出すと叶うかんじがします。

 

あ「そう!わたし『まあ日頃の行いがいいからね』とか、『ぜったい晴れるよ!』とかすぐに言う(笑)お母さんがそういうタイプなんだよね」

 

か:性格ってけっこう親に影響受けますよね。でも、前向きに育てるってすごいことですよ。ネガティブ・ポジティブの話はこの企画でも度々出ているんですが、「わたしポジティブなんです!」っていうひとは初ですね(笑)

 

あ「ね、どうやったら前向きになるんだろう?わたし自分の性格がすごく好きで、自分の子どもにも自分みたいになってほしいの(笑)わたし絶対鬱病とかにならないと思うし。

ちなみに、同じ親に育てられたのに、弟はわたしほど前向きじゃないんだよね。けど代わりにすごく優しいの。すごいなあって思う」

 

か:優しいって才能ですよね。ある程度は身につけられるけど、先天的なものが大きい気がします。わたしはなかなか優しくなれないです(笑)

 

か:じゃあ、もし結婚するとしたらどんなひとがいいですか?

 

あ「郵便屋さんと結婚したいな。なんか、手紙を届けるなんてすてき、って思う!笑 本屋さんでもいい。手堅いひとがいいんです。きちんと稼いできて、クビにならないひと」

 

か:結婚してもお仕事は続けたいですか?

 

あ「仕事は辞めたくないですね。やっぱり、自分で自由に使えるお金って大事だと思うから」

 

か:お金の余裕はこころの余裕ですね。

 

▼イメージは力になる(総括に代えて)

 

この夏、あやさんとの出会いは特に重要なできごとのひとつでした。とにかく衝撃だったのです。たった数時間お話ししただけで、あやさんはわたしの社会人に対するイメージをがらっと変えて行きました。笑 それまでわたしは、社会に出ることにも、社会人にも、ネガティブなイメージばかり抱いていました。だけどあやさんはパワフルで、生き生きとしていて、本当に楽しそうに仕事のお話をしてくださいました。「やりがいがある」って、本当はこういうことなんだろうなとしみじみ思いました。

就活を前にして、憂鬱な気分になっていた、ちょうど今のタイミングで、あやさんにお会いできてよかったと思います。こんなふうに働いているひともいるんだ、という事実に励まされたし、いいイメージを持って就活に臨めそうです。いいイメージを持つことって、難しいけど、力になりますよね。プラシーボ効果じゃないですけど、ほら、スポーツ選手だって、試合の前にはできる自分をイメージするっていうじゃないですか。

わたしもあやさんのように前向きに!楽しく働く自分をイメージしてがんばろうと思いました。

 

余談ですが、あやさんはまっすぐに目を見て、はっきり、ゆっくり話すので、ああ、先生なんだなあと思いました。笑