第3回 ピピッときたらすきになる
2016/07/28
渋谷にて、とぅーこちゃんとお会いしてきました。
とぅーこちゃんは、学生・20代・女性。
ハ子ちゃん(http://shubonbon.hatenablog.jp/entry/20160712/1468335446 )の紹介で当企画に参加してくれました。
【もくじ】
▼マルの描きかたについて考える
かいじゅう(以下、か):まずは簡単に自己紹介をお願いします。
とぅーこ(以下、と)「とぅーこです。美術系の短大に通っています」
か:たまたま、前回お話ししたのも美大の方で、映像をつくっているとのことでした。とぅーこちゃんは、どんなものをつくっているんですか?
と「私は、つくるというよりは、追求したり、研究するのがメインですね」
か:追求……理論的なことが多いですか?
と「うーん、でも実技も多いですね。考えて、実験して、作品にする、ところまでやるんです。最近では、マルの描きかたについて考えなさい、っていう課題が出されました。体やもの、何をつかってもいいから、マルの描きかたについて考えなさい、って言われるんです。私は、まずコンパスをつくって、それでマルを描いたり……あと、ボールにバスロマンをつけて、しゅわしゅわさせながら描いたりしました。笑」
か:楽しそう。笑 つくったり、描いたりするのはずっと好きでしたか?
と「はい、工作はずっと好きでした。3〜4才の頃にはもう、切って、貼って、っていうのが好きでしたね」
か:つくるのが好きな人って、小さいころからずうっと好きって人が多いですよね。これってちょっと不思議じゃないですか?
▼コラージュのこと
か:短大というと、そろそろ将来について考えなければならないですよね。将来はどんな仕事がしたいですか?
と「今のところ、広告とかデザイン系を考えています。ポートフォリオには、今までつくったコラージュをまとめたりしていますね」
か:コラージュがすきなんですか?
と「はじめは課題で出されてつくってみたんですけど、それが楽しくて続けています」
△とぅーこちゃんのコラージュ。
と「うちの大学では、実際に2年で卒業して就職してって人は少ないんですよ。別の専門学校に入り直したり、別の美大や4年制大学に編入する子もいます」
か:へえ〜!再入学や編入が多いとは知らなかったです。
▼女子校について
か:ハ子ちゃんの同窓生ということは、とぅーこちゃんも女子校出身なんですよね。女子校生活はどうでしたか?
と「楽しかったですね!いじめもそんなになかったし、みんな仲睦まじかったです」
か:ハ子ちゃんも同じこと言ってました。本当にいい学校だったんですね。
と「ただ、共学だったらもっと違ったものが吸収できたかもしれないな、とは思いますね。男の人とも関わることで、自分の視点や表現の幅がもっと拡がるのかもしれない、という気はします」
か:なるほど、芸術家らしい視点ですな。異性ってたしかに価値観拡げるものね。大学生になってからは、男性との関わりは増えましたか?
と「とりあえず人脈を拡げようと思って、ときどきお笑いライブのスタッフをしているんです。それで、スタッフ同士で仲良くなったりとか、小さいライブだと芸人さんとも仲良くなったりとか……っていうのはありますね!あとは、バイト先の人とか」
か:どこかにときめきはないんですか?笑
と「私、おじさんが好きなんですよね…笑 30代でもいいです。だから、バイト先で同年代の子としゃべってても、あんまりですね。笑」
▼「好きセンサー」はありますか?
か:何か好きなもの……趣味とか、ものとか、はありますか?
と「喫茶店に行くのが好きです。おじいちゃんが1人でやってるような。笑 あと、お買い物も好きだし、古着も好きだし、本も好き……古本屋さんも好きですね」
か:いっぱいありますね。好きなものが多いのはいいことです。
と「昭和っぽいというか、レトロなものが好きなんです。昔の雑誌に使われているようなフォントも好きだし、骨董市で「平凡」を買ったこともあります。笑」
△これを買ったそうです。右に映っているのも気になりますね。笑
と「ちょっとダサいのがいいんですよね。笑」
か:とぅーこちゃんのなかには「好きセンサー」みたいなものがある感じがするな。それがピピッ!ときたら「あ、これ好き!」ってなるんだと思う。笑 好きになるのに抵抗がないというか、直感的に好きになれるというか。そういうのって、とても素直な感性ですよ。よく考えてみないと、自分がそれを好きなのかどうかわからない場合もあるからね。
と「たしかに、好きかどうか、ははっきりわかる気がします」
か:だからコラージュも性にあってるんじゃないかな。あれって、ピンときたものを集めるっていう技法だもんね。好きなものが多くないとうまくできないですよ。笑
▼新宿は怖くない
か:ところで、好きな場所はありますか?
と「やっぱり新宿ですかね。東京で育ったので、田舎も好きだけど、都会じゃないとやってけない、とは思います。笑」
か:上京してきたひとなんか、新宿は怖いってひとが多いと思うけれど、怖くはないですか?笑 キャッチとか、ヤバそうなひともいるじゃない。笑
と「全然怖くないですよ!今は歌舞伎町も夜まで賑やかだし、安全です」
か:ええー!歌舞伎町が怖くないのはすごいなあ(わたしは未だに怖いです)。
と「池袋のほうが怖いですよ。笑」
か:そうなの!? 東京育ちならではの感覚ですね。笑
▼好きだと言えるということ(総括に代えて)
とぅーこちゃんのように「好きセンサー」を持つというか、直感に基づいて「好き!」と言えるのはとても大切なことだと思う。「よく考えてみないと、自分がそれを好きなのかどうかわからない場合もある」と自分で言ったけれど、自分にはわりとそういう時がある。ついつい理屈を探してしまう。だけど「好き」とか「嫌い」とかは、きっと本当は理屈じゃないんだよね。それって人間関係や、恋愛も同じだと思いませんか?